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犯罪被害者支援講演会
「学校で性暴力被害がおこったら~性教育の必要性~」

更新日:2021/03/04

開催日時

2月14日(日)13:00~15:30

講師

田口 奈(性暴力被害者支援センターひょうご理事長)

福岡ともみ(性暴力被害者支援センターひょうご事務局長)

「学校で性暴力被害がおこったら~性教育の必要性~」

まず、性暴力ワンストップ支援センター24か所へのインタビュー調査の結果が報告された。
支援をしていく中での若年層への対応、急性期・中長期の支援メニューについてや公費負担の基準・内容等が共通課題として報告された。

次に、性暴力が起きたときに私たちはどう対応するべきかについて、学校内に被害者と問題行動者がいる場合、同じ人が双方に対応しない、チームで対応するなどの基本について説明があった。

学校の性暴力被害対応として危機管理という意味では未然防止が大切、児童生徒への支援という点では早期発見、原則として即日対応,安全で安心のできる場所の確保などが重要。 また、国際セクシュアリティ教育ガイダンスに示されるような、人権とジェンダーの平等をいう枠組みの中で性教育を考えることの必要性と「日頃からの性教育が性暴力を防ぐ」というメッセージを伝えてくれた。

●当日取り上げることができなかった2つの質問について

  • 「親からの被害を受けても、親を犯罪者にしたくないと考える子どもへの対応」

→子どもにとって親は大切な存在で、親を悲しませたり追い詰めたりしたくないと思う子どもはいるが、仮に子どもが親からの被害を誰かに話したことで親が罪に問われたとしても、「あなたは悪くない」と周りの大人は子どもに伝えてほしい。親は親なりにそこまで至るなにか理由があったかもしれない。親が悪いのでなく、悪いのは「やったこと」である。親の人格を否定せず、でも「ルールは守らないといけない」ことは毅然として伝えるべきです。

 

  • 「子どもが中学の時、異性の大学生につきまといをしてしまった。警察に通報されて判明したが、子どもに聞いても「やってない」の一点張りで困まった。信用しないと親子関係にしこりが残りそうで信用したが、被害者に謝罪にいったとき、子どもと被害者が直接話をした時、子どももやったことを認めて、「もうしない」とのことでおさまった。しかし、今でも時々対応はあれで合っていたのか心配になる。」

→合っています。大丈夫です。親以外、まるまる子どもを信用できる人はいません。親に信用されなかった子どもには絶望しかありません。そのままにせず、謝罪にいったこと、「不快な気持ちにしてすみません」という手本を見せることは大人として社会人として重要です。「やってない」と最初にいったのは、「つきまとい」と思ってなかったのか、そう思いたくない(自分を否定されたくない)のか、親にばれたくなかったのか分かりませんが、中学生という子どもと大人の間で、恋愛という勘違いの中で、質問者の対応はとてもよかったと思います。将来、「そういえばむかしこんなことをやってたなあ」と笑って話せるようになることを祈ってます。

講座の様子


講座風景 講座風景 講座風景

参加者の感想

  • 参加してよかったです。職場のみんなにも聞いてほしい、知ってほしいと思いました。可能なかぎり、帰ってシェアしたいと思います。
  • シェアタイム、専門家の話が追加されて、分かりやすくてよかったです。
  • 教員が正しい性の知識を有していないことに疑問をおぼえます。性暴力に関しては、未成年である児童生徒にわいせつ行為をしたというニュースをこれまでにたくさん見たり、性的マイノリティの児童生徒へ差別的言動をしたりといった悲しい事実があることで、子どもだけではなくてある程度価値観の形成が済んだ教員への教育が必要だとずっと思っています。
  • 性被害者支援もいじめや虐待と同じく初期対応の確実さがとても大事だと再認識しました。被害者への心のケアがとても大切ですね。今日学んだことを(事実を汚染させず聞き取ること、学校の都合で形だけの謝罪をしないこと)、今後に活かしていきたいです。
  • 性教育を幼いときから学校で導入できるといいです。人権教育そのものであるし、健康教育でもあり、知識がないと起きていることが何なのか分からないし、相談もできないと思います。日頃性暴力被害やトラウマ治療に携わっているのですが、こうした講義を受けたのは初めてで心強かったです。


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