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2015年6月1日発行メールマガジンより

更新日:2015/06/01

今回のエッセイは、高知県庁文化推進課 伊尾木 貴晴さんからのバトンです♪

筆者

高知県庁文化生活部 副部長(総括)中村 智砂さん

「4世代同居」に「同居」

 今、「4世代同居」をしている。いや正確には「4世代同居」に「同居」だ。
きっかけは、姪(妹の娘)が出産を機に、妹と母の住む隣家で同居するようになったこと。1年間の育児休業を取得した姪は「安心して育児ができるし経済的だから♪」と、新米パパと生まれたばかりの赤ちゃんとともに住んでいたアパートをサッサと引き払い、妹の家へやってきた。

しかし、いざ暮らしてみると、母、妹との住む古家での生活は所詮無理があった。まず、風呂場が狭くて、赤ちゃんを連れての入浴に向いていない。仕方なくペット犬用の小さなバスタブを台所に持ち込むことになった。その台所では、食事の量が倍に増えたため、IH調理器具一つでは追いつかず、かといって電子レンジを同時に使えばブレーカーがドンと落ちる始末。気の利いた収納スペースも無く、母がお茶を楽しんでいた居間は、紙おむつとバスタオルの山と化した。

新米ママとパパはそれなりに頑張ったが、疲れもストレスも増す一方。母と妹に加え私まで助っ人に入り始めた頃から、「この際、全員が住める家を構えて、助け合った方がより安心で経済的ではないか!」と、誰ともなく(いや、わかっているが)言い始め、ついに1年後、まさかの新居へ。80代の私の母、私の妹、姪と新米パパ、よちよち歩きの男の子の4世代5人に、助っ人の私と夫のヘンテコな7人同居と相成った。

新居に移り、次なるピンチはすぐにやってきた。保育所のお迎えである。育児休業を終えた姪が職場復帰となり、子どもの保育所も決まった・・までは良かったが、実は姪と私の妹は同じ職場で、昼から9時までの変則勤務がある。この二人が同時に夜9時まで勤務する時、保育所のお迎えは誰が?ということになった。新米パパは残業続き、私はさらに当てにならず。

ここで、帰宅時間が最も確実な私の夫に白羽の矢が立った。「御祖父さん?」「いや、祖母の~、姉の~、夫です。」というヤヤコシイ説明を保育所に納得してもらい、無事、お迎え担当就任である。あとの役割分担は、私・妹・姪のうち誰か早く帰宅した者が料理または子どもを風呂に入れる、80代の母は子どもの遊び相手、新米パパは・・仕方が無い、できる範囲でフォローをヨロシク!と役割が決まり、何とかピンチを脱したのであった。

さて、「4世代同居に同居」が始まり17ヶ月が経過した。我が家の地球は2歳の子どもを中心にブンブンと回っている。「一緒に住めば安心!」、そーんな甘いものではない。人口構成はさながら少子高齢化社会そのもの。見守り、助け合い、役割分担無くして維持できない。

だが、怒涛のような家事、雑用にも少し慣れてきて、ふと、気づいた。80代の母が以前より元気である。毎日ひ孫と遊ぶせいか、カツゼツが良くなり、ウルトラマンごっこで鍛えられたのか、体の動きも良い。これは、思わぬ同居効果である。そうか、役割分担というのは、負担を分け合い、助け合うだけではないのか。誰かに楽しんでもらいたい、役に立ちたい、という気持ちもひっくるめての分担であり、そのことが80代の母を生き生きさせているに違いない。

役割分担って、結構イイ。妙に得心した。そう言えば新米パパも、「パパ好き~」と言うようになった息子と二人でお出かけすることが増え、イクメンらしい面を見せ始めた。お迎え担当の夫も、ブック・オフでせっせとウルトラマンの絵本を買って来て、イクジイの様相である。皆がそれぞれ役に立てることに楽しみを見つけ始めたのかもしれない。

こんなことを、2歳のウルトラマン攻撃を受けつつ思った次第。
おや、私もとうにイクバアだ。




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